アクティブマトリクス方式有機ELディスプレイ
高精細1.8インチ型フルカラー、高画素密度1.5インチ型モノカラーを開発
TDK株式会社
株式会社半導体エネルギー研究所
TDK株式会社(社長:澤部 肇)と株式会社半導体エネルギー研究所(社長:山﨑 舜平)は、このたび、発光素子に有機EL材料を用いた高精細1.8インチ型フルカラーおよび、高画素密度1.5インチ型モノカラーの有機ELディスプレイを開発しました。
この2機種は、半導体エネルギー研究所の高性能TFT(薄膜トランジスタ)の製造技術と、TDKの有機EL技術を用いて開発したものです。
1.8インチ型フルカラーでは、小型化をはかった高性能TFT(CGS-TFT)の採用により、業界初*となる1.8インチ型でQVGAという高精細を実現し、さらに、白色発光素子とカラーフィルタを組み合わせてRGBの3原色を発光させるカラーフィルタ方式で、RGB各色64階調の262,144色を可能にしました。
表示エリアは36.5×27.4mm、画素数は320×RGB×240(QVGA)で、デジタルスチルカメラモニタをはじめ、携帯電話メインパネル、カムコーダモニタ、携帯情報端末など幅広い用途が期待できます。
一方の1.5インチ型モノカラーでは、高性能TFT(CGS-TFT)の採用により、ゲートドライバのみでなく、ソースドライバもパネル内部に一体形成して小型化をはかり、世界最高*画素密度423ppi、高開口率75%を達成しました。また、RGBWを含めてモノカラーの発光材料を個別に成膜することにより省電力化をはかりました。
表示エリアは30.72×23.04mm、1.5インチサイズで423ppi(QXGA)という超高精細化を実現したことにより、文字情報(メール)やポータブルメディアプレーヤ用ディスプレイとして非常にクリアな表示と、省電力化、高輝度化をはかることができます。
今回開発した2機種の有機ELディスプレイには、トップエミッション方式とよばれる、基板の上方向に発光がおこなわれる方式を採用し、高精細化、高開口率の実現に寄与しています。
本ディスプレイは10月20日よりパシフィコ横浜で開催されます「FPD International 2004」のTDKブースにて展示する予定です。
*2004年10月19日現在、TDK調べ
▲1.8インチ型フルカラーの主な仕様
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![]() ▲1.8インチ型フルカラーの画素部断面図 |
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▲1.5インチ型モノカラーの主な仕様 |
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![]() ▲1.5インチ型モノカラーの画素部断面図 |