結晶性酸化物半導体

結晶性酸化物半導体の描く未来へ。

エレクトロニクスのさらなる発展を目指す。


当社では、次世代の半導体材料として酸化物半導体(Oxide semiconductor)に着目し、他社に先駆けて研究開発を進めてきました。
その結果、酸化物半導体の結晶構造としてCAAC-OS® (c-axis aligned crystalline oxide semiconductor) 及びnc-OS® (nanocrystalline oxide semiconductor) という新結晶構造を見出し、これら結晶性酸化物半導体、特にCAAC-IGZOを用いたFET1)が類まれな特性を発現することを、世界で初めて発見しました。
また、特徴的な材料構成として、CAC (cloud-aligned composite) を見出し、FETのさらなる高移動度化を実現しました( S. Yamazaki et al., Jpn. J. Appl. Phys. 55, 115504, 2016 参照) 。

結晶性酸化物半導体を用いたFETはたぐいまれな特性の一つとして人類史上、未だかつて測定したことのない、極めて低いオフ電流を有します。この性質を利用することにより、「究極の低消費電力」を実現することができます。


技術紹介 : CAAC-OS®技術



結晶性酸化物半導体が秘める可能性。


結晶性酸化物半導体を用いたFETは世界最小のオフ電流
Ioff=10-24A/μm (at 85℃) レベル未満に到達

結晶性酸化物半導体を用いたFET(crystalline oxide semiconductor FET:以下、OSFET®)の最大の特長は、yA/μm = 10-24A/μm (at 85℃) レベルという、シリコン半導体技術では未到の極めて低いオフ電流を有することです。オン状態とオフ状態での電流比約20桁またはそれ以上という特性により、デバイスの飛躍的な省電力化が実現可能です。




OSFETは、高温を含めた広い温度範囲においてオン状態とオフ状態での電流比が高く、非常に優れた「スイッチ」であるといえます。この優れたスイッチを用いて、新しい概念のメモリ及びAIの積和演算回路をつくることができます。




技術情報 : OSFETを用いたメモリ:NOSRAM®



従来のフローティングゲート型の不揮発性メモリは、トランジスタのゲート絶縁膜に電荷を注入することにより書き込みを行いますが、注入のエネルギーが高いために絶縁膜の劣化が生じ、書き換え回数に限界がありました。
対して、OSFETを用いたメモリは、スイッチであるOSFETをON/OFFするだけで書き換えが可能であり、原理的に劣化がない、理想的なメモリであるといえます。


結晶性酸化物半導体によって実現する高機能デバイス


結晶性酸化物半導体を用いることで、これまでの技術では実現の難しい高機能なディスプレイやLSIを作製することができます。当社ではこれら新規デバイスの提案、研究開発を行っています。
結晶性酸化物半導体によって実現する高機能デバイス

1)FET・・・・・Field Effect Transistor(電界効果トランジスタ)

※ OSFET, CAAC, CAAC-OS, CAAC-IGZO, NOSRAM, DOSRAMは半導体エネルギー研究所の登録商標です。
(商標登録第5519759号、第5473530号、第5473535号、第5494218号、第5529056号、第5519752号)