AI
(Artificial Intelligence、人工知能)


近年、AI は急速に進歩してきました。
結晶性酸化物半導体を用いたFET(crystalline oxide semiconductor FET:以下、OSFET®)の極小オフ電流によりDOSRAM®、NOSRAM®などのメモリの実現が可能となりました。OSFETを用いたこれらのメモリは、不揮発性であることに加え、繰り返し書き換えても原理的に劣化がない、という利点があります。
従来より用いられているDRAMではミリ秒以下のリフレッシュが必要であったのに対し、DOSRAMは1時間~年に数回まで減らすことができる、等の特徴があります。
また、OSFETを用いたLSI技術(以下、OSLSI®)では、上記メモリを用いることに加え、回路動作が不要の場合に電流を遮断する“ノーマリオフ”を実現することができるため、消費電力を極限まで低くすることができます。SELの結晶性酸化物半導体技術を用いることによりAIを含むOSLSIにおいて、処理効率が飛躍的に高まります。 酸化物半導体を活用したAI

4端子素子

入力端子と出力端子を独立に制御できる4端子素子は2端子素子に比べて制御しやすいという利点があります。
Si FETの端子数は基板電位も含めて4端子であり、その制御のしやすさから、広く量産で用いられているLSIに用いられています。OSFETも基板側にゲートと対になるバックゲートを設けることができ、4端子素子として機能させることができます。
よって、OSFETはLSIへ容易に適用することができ、さらにSi FETと組み合わせることにより、NOSRAM®を構成することができます。

OSFETはその極小のオフ電流という特徴から、書き換え可能なメモリである "NOSRAM" が実現できます。“osMemory Logic” はNOSRAMの基本セルと同じ “2Transistor、1Capacitor” の構成を有します。下記のosMemory Logicは、演算結果をデータ保持部に保持することができ、XとWの積に応じた値をIとして出力することができます。

NOSRAM®とは
アナログc-OSセル
上述のosMemory Logicは、Si上にOSを積層した“OS/Siハイブリッド構造”を用いることで、演算回路上に内部メモリ(オンサイトメモリ)を形成することができ、すなわちオンサイトメモリと乗算回路とを兼ねています。OS/Siハイブリッド構造は、演算回路の面積縮小に効果があるだけでなく、演算部とメモリ部を兼ねる構造によりメモリアクセスを容易にし、データ授受におけるエネルギー損失を大幅に削減できます。

AIモデル

AIを含むOSLSIを演算回路に適用した例



AIを含むOSLSIの応用例1:8Kの画像処理
AIを用いて、映像データの圧縮/伸長アルゴリズムを自ら習得し、美しい画像を実現できます。
これからの8K時代において、大型TVシステムの高速データ転送と低消費電力化が期待されます。




AIを含むOSLSIの応用例2:IDS駆動
ディスプレイの映像リフレッシュが不要な期間をAIを用いて推定することにより、使用環境に合わせた低電力化が可能となります1)


1) “Low-Power Display System Enabled by Combining Oxide-Semiconductor and Neural-Network Technologies”, H. Kunitake et al., ECS Trans., 79 (1) 177 (2017).

劣化しないメモリの誕生秘話

※ OSFET, OSLSI, NOSRAM, DOSRAM, CAAC-IGZOは半導体エネルギー研究所の登録商標です。
(商標登録第5519759号、第5698906号、第5529056号、第5519752号、第5494218号)