世界初となる、酸化物半導体とシリコンLSIのハイブリッド。
無限に広がる酸化物半導体の応用可能性。


酸化物半導体LSI(OS-LSI)をメモリ、CPU、FPGAに応用。

酸化物半導体の低消費電力を、シリコンLSIに組み合わせることで、従来にはないデバイスの実現が可能となります。シリコンCMOS回路の上に酸化物半導体を積層したOS/Siハイブリッド構造のLSIにより、シリコンLSI電子デバイスを、省エネ型の電子デバイスに発展させる可能性が生まれます。

NOSRAM®

(Nonvolatile Oxide Semiconductor Random Access Memory)

原理的に書き換え回数の制限がないメモリを目指して。

結晶性酸化物半導体を用いたFET(crystalline oxide semiconductor FET:以下、OSFET®) の極小オフ電流を利用した電圧駆動型の低電力記憶デバイスです。無制限の書き換え回数、高速かつ低電力での、多値の書き込みが可能な新しい不揮発性メモリが実現できます。


NOSRAMセルは、電荷を保持することで、データを記憶します(右図)。そのため、書き込み電圧を細かく制御し、さらに、素子間のばらつきを抑えることで、1つのセルに多くの情報を詰め込むことが可能になります。当社では、2014年に4bit/cellのNOSRAMを開発[1][2]、そして現在は6bit/cell(64値)、電圧値の分布幅:25mVを達成し、今までにないメモリの高密度化の可能性を示しました。

NOSRAM
[1] 2014年10月29日~31日、パシフィコ横浜にて開催された“Display Innovation 2014” に出展
[2] T. Matsuzaki et al., “A 128kb 4b/cell Nonvolatile Memory with Crystalline
In-Ga-Zn Oxide FET Using Vt Cancel Write Method”, IEEE Int. Solid-State Circuits Conf. Dig. Tech. Pap., 125 (2015).



FPGA

(Field Programmable Gate Array)

電源再投入時に配線つなぎ直しが不要の再構成可能な論理回路。

ユーザーが内部の配線をつなぎかえることができる集積回路。配線の接続構成を記憶するためにNOSRAMを使用しているため、一般のFPGAとは異なり、電源投入時の配線つなぎ直しが必要ありません[3]

FQGA
[3] Y. Okamoto et al., “Novel Application of Crystalline Indium-Gallium-Zinc-Oxide Technology to LSI: Dynamically Reconfigurable Programmable Logic Device Based on Multi-Context Architecture”, ECS Trans., 54 (1) 141, (2013).



ノーマリオフ駆動1)型 32bit CPU

(NoffCPU®: 32-bit Normally Off Central Processing Unit)

プロセッサの電源オフ時でも内部情報を保持。32-bitプロセッサARM Cortex®-M0の低消費電力化に成功。
(COOL Chips 2014にて、ARM社・NOKIA社と共同発表)

OSFETの極小オフ電流特性を利用した高効率ノーマリオフ駆動を実現するNoff CPU。2012年の8-bit CPU[4]の発表内容でSSDM Award[5]を受賞し、2014年には32-bit[6]を実現しました。。CPU 内のレジスタに不揮発性フリップフロップを採用し、メモリにも不揮発性メモリを採用。すぐに電源をオンオフできることと、待機時の電力をゼロにできることが特長です。

32bit CPU

「センサーネットワーク」へ。スタンバイ電力”0(Zero)”のCPU。
シリコンLSIでは微細化に伴うスタンバイ電力の増加が課題でしたが、OSFETを利用したノーマリオフ駆動により、センサーネットワークを想定したCase2 やCase3(下図)の動作条件で、CPUとメモリの電力を大幅に削減することが可能となりました。

32bit CPU chart

 Case1:アクティブ1ms,スリープ1ms
 Case2:アクティブ1ms,スリープ1s
 Case3:アクティブ1ms,スリープ100s
1)ノーマリオフ駆動
CPUの待機時に電源をオフすることで、CPUの消費電力を削減する技術。通常のCPUでは、電源が遮断されるとデータは失われます。そのためノーマリオフ駆動を行うには、電源オフの前後に毎回データ転送を行う必要があり、電力削減の妨げとなっていました。OSFETを用いたCPUは、電源をオフにしても内部状態を保持できるため、効率よく電源をオンオフすることができ、待機電力がゼロの低消費電力CPUを実現することができます。

[4] T. Ohmaru et al., “Eight-bit CPU with Nonvolatile Registers Capable of Holding Data for 40 Days at 85℃ Using Crystalline In-Ga-Zn Oxide Thin Film Transistors”, Ext. Abstr. Solid State Dev. Mater., 1144 (2012).
[5] SSDM Paper Award
http://www.sel.co.jp/news/news/2013-09_ssdm.html
[6] ARM社・NOKIA社と共同発表。H. Tamura et al., “Embedded SRAM and Cortex-M0 core using a 60-nm crystalline oxide semiconductor”, IEEE Micro, 34, 42 (2014).



イメージセンサー

(Image Sensor)

グローバルシャッター方式2)のイメージセンサーを実現。

OSFETのオフ特性を利用して実現したイメージセンサー。この技術により超高速で移動する物体でも歪まずに撮像できます[7]

イメージセンサー

2)グローバルシャッター方式
デジタルカメラ等で主流のローリングシャッター方式(走査ラインごとに順次シャッターを切る)に対し、一画面同時にシャッターを切る理想的なイメージセンサーの稼働方式。

[7] T. Aoki et al., “Electronic Global Shutter CMOS Image Sensor using oxide semiconductor FET with Extremely Low Off-state Current”, IEEE Symp. VLSI Circuits Dig. Tech. Pap., 174 (2011).



※ OSFET、NOSRAM、NoffCPUは半導体エネルギー研究所の登録商標です(商標登録第5519759号、第5529056号、第5519756号)。CortexはARM 社の商標または、登録商標です。