厚木などで移動知事室  企業7社と意見交換

2005年5月13日
読売新聞掲載記事


 松沢知事は12日、県央地区を対象に「移動知事室」を実施し、企業関係者や住民らと意見交換した。

 知事はまず、厚木市長谷の「半導体エネルギー研究所」を視察。研究開発のみを行う同社の山﨑舜平社長は3245件の特許を持ち、ギネス認定されている。

 視察後の懇談には、厚木市内に事業所を持つ日産自動車、ソニー、リコーの大企業のほか、東邦電子、タクマ精工、山下電子設計の中小企業の計7社が参加。知事が「大企業と中小企業の交流は進んでいるが、大学との連携が弱い。工科系大学の卒業生を地元で採用することができないか」と提案すると、中小企業からは「卒業生は大企業志向が強い。行政が(学生に対し)中小企業を保証する制度を作ってもらいたい」と逆提案した。

 大企業側からは、「(団塊の世代が大量退職する)2007年問題で技術の伝承が課題になる。(退職した)頭脳を地元の中小企業や大学に活用できるのでは」という声も出た。

 県側は、企業の技術を集積したデータベースを充実させ、企業同士の接点が増えるよう努力することを約束した。

 一方、半導体エネルギー研究所の山﨑社長は「我々は大学との接触を避けている」ときっぱり。「大学の先生は秘密を守るという概念に欠けているからだ」と話し、秘密厳守のルールが確立されない限り大学を利用することはできないという立場を訴えた。

 知事はこの後、綾瀬市の「綾瀬タウンヒルズショッピングセンター」を視察し、市商工会関係者らと意見交換。相模原市の「れんげの里あらいそ」では、大凧の保存会の関係者と伝統文化の伝承について話し合った。

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